フェンネルと柑橘のサラダ

20度近くまで気温の上がる日々が続く今日この頃、マルシェに向かったこの日も穏やかなお天気でした。こんな日にはスープではなくて、お気に入りのサラダにしようかと馴染みの生産者スタンドを覗いてみると、ラッキーなことにフェンネルが山積み！オレンジとグレープフルーツを買って、さっぱりサラダを作ります。オーブラック地方ラギオール村の星付きレストラン「ミシェル・ブラス」*で購入したエルダーフラワーオイルがよいアクセントになります。

和名ウイキョウでも知られているフェンネル(フランス語ではフヌイユ)は胃腸機能の調整、発汗や利尿など様々な効能があるため、古代から食用だけでなく薬用としても栽培されてきました。旬は7月から10月です。今回は根元、茎、そしてハーブとして使われる葉の部分を使用しましたが、種子もフェンネルシードとして使われており、まさに捨てる部分の一切ない食材です。独特の甘みと苦みを持ち、サラダやメインだけでなく、お菓子にも使われます。

エルダーフラワーはヨーロッパ原産の落葉低木で、風邪の特効薬としても知られています。マスカットのような香りのする花はハーブティーにも使われよく飲まれています。エルダーフラワーオイルは食料品店やオーガニックショップでも購入可能です。柑橘の果物とフェンネルがもたらすフレッシュな甘味をフローラルオイルのやわらかい甘さが包み込むサラダです。

食用フローラルオイルが手に入りづらい日本でしたら、ゆずやオレンジなどの柑橘系のオイルで合わせてみるのもおいしいですよ。ボナペティ！

*ホテルレストラン、ショップ「ミシェル・ブラス」のサイト(英語) → https://www.bras.fr/en

4人分

• フェンネル　1個
• オレンジ　　1個
• グレープフルーツ　1個
• エルダーフラワーオイル　
• 塩、胡椒

1. フェンネルは水洗いし、根元、茎の部分をスライサーで1.5mmの厚さにスライスする。スライスしたフェンネルをお皿に並べる。
2. オレンジとグレープフルーツは皮をむき房どり*しておく。半分は2センチ角に切る。もう半分はスライスする。
3. 塩・胡椒で柑橘類の味を調える。
4. オレンジ・グレープフルーツの角切り、スライスを並べる。皮をむいたときや房どりしたときに薄皮に残ったオレンジを上からジュースのように絞り、フェンネルの葉もハーブとして飾る。エルダーフラワーオイルをたらし、混ぜ合わせたらできあがり。